森田惠子監督作品の引き継ぎ
森田惠子 監督作品 の配給を引き継ぎました
2021年、4月22日に亡くなられた森田惠子監督のドキュメンタリー映画の権利等々を、
榊が引き継ぎました。
亡くなる前の半年間は、森田さんのお家へ行ったり、
いろいろとお話しする時間がありました。
ご自身の映画の配給を引き継いでくれる人を探しているとの事でしたので、
森田さんからお願いされた際には、「喜んで」と引き受けました。
森田惠子さんは、ドキュメンタリーの映画監督です。
映画館と、その映画館にまつわる人物を追いかけた『映画にまつわる三部作』という作品があります。
『映画にまつわる三部作』
あらすじ
人口1万4千の小さな町に48席の小さな映画館があります。
北海道の小さな港町「浦河町」に、2010年で93年目を迎える映画館「大黒座」があります。
2008年9月、90周年を迎える「大黒座」を尋ねた私が見たのは、90周年の文字も、特別な飾りもない「大黒座」。
そして、上映されていたのは「潜水服は蝶の夢を見る」でした。
芋づる式に撮影が始まり、そして、誕生した作品が「小さな町の小さな映画館」です。
あらすじ
前作『小さな町の小さな映画館』の撮影中に、「大黒座」の映写室を撮影させていただきました。
その重みある存在感に圧倒され、規則正しい音に”人間の鼓動”のようなものを感じました。
そして、その時、映写機が映画館から映画館へと譲られたりするのだと知りました。
私たちが映画を観ている間中、ずっと後ろで回り続けている映写機への興味がむくむくと湧いてきました。
そこへ、映像のデジタル配信化の話が重なり、フィルムが、映写機が、姿を消そうとしている!という現実が迫ってきました。今こそ、映写機の記録を残さなければ・・・と思いました。
あらすじ
『まわる映写機 めぐる人生』を作るきっかけは、「川越スカラ座」の『旅する映写機』の初日(2014年5月24日)に、本作に登場する元埼玉大宮東映の支配人であり映写技師だった石川直二さんが訪ねてくださったことでした。
開館前からいらしてくださり、手にしていたのは私も見るのが初めだった黒革の「映写技術者免状」でした。 「初日なら監督さんが来るかもしれないと思ってね」と、体調を心配する奥さまを説得して大宮から駆けつけてくださったのです。上映後のトークでは、急遽、観客の皆さんに博物館級の「映写技術者免状」を見て頂き、お話もしていただきました。その時のお話がとても興味深かったことと、石川さんの表情があまりにも魅力的だったので、これは撮らなければ…と思ったのです。
方針など何もないまま、6月19日にご自宅を訪問し撮影をスタートさせました。その後はいつものことながら、台本もないまま芋づる式の撮影を重ねてゆきました。そして、映写に関わる皆さんのお話を伺いながら、映像が時代ごとにどのような形で使われてきたのか、ということにも関心が深まり学ばせていただきました。 お話しくださった皆さまに心より感謝申し上げ、ご紹介します。
それ以外にも、いくつものドキュメンタリー作品があります。
その配給の権利を基本的にすべて引き継いだので、
森田惠子監督の映画を上映したい際には、
榊までご連絡を頂ければと思います。
森田さんが亡くなられた後も、すでに、いくつかの上映を
行って頂きました。
2021.5.9 横須賀 16ミリ試写室の『まわる映写機 めぐる人生』上映
2021.5.15-16 京都 おもちゃミュージアム追悼上映会「ドキュメンタリー映画監督森田惠子が記録する映画館と映写機の三部作」(外部ページ)
2021.7月17日-8月6日 川越スカラ座 「映画にまつわる三部作上映」
頂いた上映料は、森田さんがずっと作りたがっていた植物についての動画を、
榊が引き継いで作ろうと思っています。
下記に、以前インタビューさせて頂いた動画をリンクしておきます。