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映画『ゴースト・マスター』 友人の映画が新宿の映画館で公開中

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榊 祐人。 映像キャメラマンや、映像演出などの仕事をしている。 大学の頃から映画の脚本を習いはじめたのがきっかけで、 今も映画を観るのも作るのも好き。コンスタントに映画を制作する事が目標。

昨日。

友達のヤング・ポール(日本語ペラペラ)の商業映画初監督作品を、

新宿のシネマカリテという映画館へ見に行った。

タイトルは『ゴースト・マスター』。

 

ヤング・ポール監督と僕は大学の同級生(学科は違う)。

 

彼は卒業後、芸大の大学院へ行き

そこでも何本かの作品を学生時代に監督。

学生時代の卒制が渋谷のユーロスペースという劇場で上映されたりしていた。

本人は否定するかもしれないが、僕からしたら、くそエリートな存在である。

 

学生時代に既に脚光を浴びてはいたが、僕は彼の作品見ても、

正直「よく分からないな…」という作品が多かった。

 

映像感覚派とでも言おうか。

 

ビジュアルイメージは豊富だが、映画の核となるような物語性が希薄に感じる事もあり、

活躍は嬉しいが、作品自体に熱狂することはなかった。

変化を感じたのは、剛力彩芽ちゃん主演で放送された単発ドラマ『バックハグ~アフィリエイトがつなぐ恋~』を見た時だ。

 

剛力ちゃんって、何と言うんだろう…チャーミングなんだけど、映画やドラマなどの映像媒体になったときに、

イマイチその可愛らしさが乗らない子な印象だったんだけど、このドラマの剛力彩芽ってすごく良いんだよな。

作品の内容自体はもう覚えていないのだが(YouTubeには作品が落ちてある)、剛力ちゃんの熱演が良かったと、

ポール本人に伝えると、

「剛力さんはとても頑張り屋さんで、忙しい中、本当にこちらにも誠意を持って向き合ってくれた」

みたいな事を言っていた記憶がある。

(あれだけ踊れて笑顔が可愛らしいのに、なんかジャストフィットする役柄に恵まれてないような気がする。)

 

で、それからもポールはコンスタントに作品を作り続け、

レンタルビデオショップ TSUTAYAが主催したTCP2016の準グランプリをゲット。

TCP(ツタヤ・クリエーターズ・プログラム) → TSUTAYA発の映像クリエイターと作品企画の発掘プログラム。

そして、彼はその企画コンペをグングンと勝ち上がっていき、

今回の『ゴースト・マスター』の映像化へと至った訳だ。

 

友人のはじめての商業監督作品。

出不精な私は、最近、劇場へ足を運んでいなかったのだけど、

行ってきました、新宿シネマカリテ。多分、初である。

 

映画の内容を自分なりに伝えると…(間違っていたら、すみません)

 

昨今、流行りの(俺は全く見た事がないが)キラキラな女子高生恋愛映画の撮影現場からスタート。

とある若手の俳優が役柄に悩み、撮影はストップ。助監督である”黒沢明”(三浦貴大が演じる)は監督から理不尽なイジメに遭いつつも、耐える。彼の気持ちを保っているものは、自らのオリジナル企画『ゴースト・マスター』をいつか、プロデューサーと作り上げる事。しかしそのプロデューサーの柴田(手塚とおる)は、口だけの男で、黒沢の作品を作るなんて考えてもいない。柴田には映画の素養がなくトビー・フーパーの映画すら見た事ない。そんな現実を知り、黒沢は落胆。涙を流すと、自ら生み出したゴーストマスター(の台本)に生命が宿る。ゴーストマスターは主演俳優桜庭勇也(板垣瑞生)に感染し、桜庭は壁ドン映画と『ゴースト・マスター』ふたつの世界に行き来する異生物になる。彼を止めるにはどうすればいいか。黒沢はじめキャスト・スタッフは桜庭からの襲撃から逃げつつ、解決策を探る…。

 

と、こんな感じのストーリーだと思ったが、どうだろう。

最初のファーストキルが壁ドンなのだが、ここの掴みが最高だった。劇場内、大爆笑。

また、三浦貴大が今回、うだつのあがらない助監督の役を演っているのだが、これがとてもよくハマっていて好演だったと思う。対して、成海璃子。成海璃子って素敵な女優だと思うのだけど、なんというか・・・けっこう起用する難しさというか、純粋無垢なイメージなんだけど、何にも染まらない強さみたいなものもあり、芝居も上手くはないけど、下手でもない。かといって無難に演じるわけでもない…みたいな。本当に稀有な女優さんであると共に、ジャストフィットするのが難しい女優さんだなぁ…と思った。

 

映画自体は残酷描写に満ち溢れているが、どこかほのぼのともしており、

演出家のしての緩急な演出っぷりは、全盛期の三池崇史監督のケレン味も感じたし、とにかくポール監督の芝居の付け方が面白いし、俳優も楽しげに演じている。もちろん100点満点の映画ではないが、初監督作としては上々の出来だと思う。

大ヒット作 上田慎一郎監督『カメラを止めるな』も馬力のある作品で、散らばったパズルのピーズがハマっていく面白さは出色だったのだが、その分、個々のキャラクターのただよってくる匂いのようなものは希薄だったように感じる。ソフィスケートされた面白さが『カメラを止めるな』にはあった。

しかし、『ゴースト・マスター』にはそれを上回る映画への憶い、ほとばしるほどの熱量があり、どちらも双璧の魅力を醸し出していると思う。

友人が監督をしているのを抜きにしても、面白い映画だと思う。

感想をみんなで語り合いたい作品である。

 

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榊 祐人。 映像キャメラマンや、映像演出などの仕事をしている。 大学の頃から映画の脚本を習いはじめたのがきっかけで、 今も映画を観るのも作るのも好き。コンスタントに映画を制作する事が目標。

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