お問い合わせはこちら

目標は自分が関わった人全員に、いつか自分の映画に出演して貰うこと!

【大切】俳優・役者・素人の演技の際に映画監督(演出家)が注目するポイント・ 5選!

WRITER
 
この記事を書いている人 - WRITER -
榊 祐人。 映像キャメラマンや、映像演出などの仕事をしている。 大学の頃から映画の脚本を習いはじめたのがきっかけで、 今も映画を観るのも作るのも好き。コンスタントに映画を制作する事が目標。

こんにちは。

企業などの販売促進のプロモーション動画を作りながら、

数年に1本映画を作っています。

予算規模が少ないいわゆる低予算の映画なんですが、だからこそ、出演してくれる俳優や素人の方のお芝居を

少しでも輝かせる方法は無いかなぁ…なんていつも考えています。

今回は、映画監督としての自分の行動を少し振り返りつつ、

自分が俳優のお芝居を見る際に気をつけている事を5つ選んでみました。

もちろんこれが正解ではないし、毎回、現場でお芝居を見る時には、思考錯誤しています。

それでも、すこしずつ経験を重ね、すこしずつ俳優の芝居を見る目は向上している…と思っています。(思いたいです💦)

『映画監督』『演出家』として、常に臨機応変に動かねばならず、

毎回成功する方法などありません。

常にトライ&エラー その中で自分にあったものを探してきました。

それは現場の前からの、オーディション、打ち合わせ、雑談などからはじまっていると

思っています。

どれだけ考えて臨んでも失敗する事はあるし、逆に予想していなかったけど上手くいった事も

正直言うと、かなり多くあります。棚ぼた的な事です。

 

そんな自分の経験則から培ってきた、俳優が演じる時、または素人の方にお芝居をやってもらう時に、

気をつけているポイントをあげてみました。

 

どちらかと言うと演出家目線で文章を書きましたが、でも俳優志望の方が読んでも

「あー、監督ってこう考えているんだ」と少し参考になれば良いなぁ…と思って書きました。

俳優・役者・素人の演技を見る際に映画監督(演出家)が注目するポイント・ 5選!

 

  1. キャスティングの成功がすべて
  2. 俳優と話し、特技を聞き、観察する
  3. 現場では、”視線の動き”に注目する
  4. わかりやすい言葉で俳優に伝える
  5. 最後は背中を押してやる

 

1, キャスティングの成功がすべて

はじめに記載するこのことが、もっともわかりやすく、

もっとも重要な気がしています。

どんなに良い俳優や個性的な俳優でも、脚本に書かれているキャラクターに合っているかどうか、

吟味するのがいちばん大切です。

どんなに良い俳優でも、その役に合っていなければ、良い演技は期待できません。

まず、いちばんはその演じる人が持っている個性・素質が、

脚本で捉えられているキャラクターと合致するかどうか。

それを考える事が演出をする際に、自分が最も意識する事です。

偉そうに言うと、生身の役者と空想上のキャラクターがマッチするかどうか吟味する ということです。

大きな予算の映画や、知名度のある映画監督であれば、オーディションにたくさんの出演希望者が来て、

数ある中からキラリと光る才能を発掘できると思います。

しかし、

僕が作るのはローバジェットの低予算映画。

地域の人に協力して頂き、毎回なんとか工夫をして作っている…というのが現状です。

オーディションを行っても、そこまでたくさんの希望者と会うわけではありません。

ですので、限られた方の中から誰かひとりを抜擢する…そんな流れです。

 

ちなみに、自分が監督する映画は、自分で脚本を書いています(他に書いてくれる人が居ないからです…)。

自分で脚本を書いているので、ある程度はキャラクターの特徴を掴んでいます。

あとは、できるだけ多くの出演希望者や、逆に私の方からぜひ〇〇さんにお願いしたい! という方がいれば

自分からアプローチしていきます。

 

キャスティングの合う合わない…という事をシンプルに説明すると…

例えば『ドラえもん』を実写で作るとしたら

ジャイヤンの役は、ワイルドで暴れやすそうで、声が野太い感じで、でもたまに頼りになる…そんなざっくりとしたイメージの俳優を探すだろうし、

のび太の役を探すとなれば、気弱そうで、オロオロしている。優柔不断な所があり繊細そうだけど、でも優しい。

そんなざっくりイメージを持って、あとは一人でも多くの役者と会う…といった感じです。

 

オーディション的に、その場所でお芝居を見せてもらえるならば、ぜひお願いしてください。

とくに真っ新な新人さんで、これからお芝居にチャレンジしたいという方には、

事前資料が何もないので、必ず、彼や彼女の芝居を見る事をすすめます。

すでに何らかの映画に出演している人であれば、その素材を取り寄せて鑑賞してみます。

生で観たお芝居と、映像の中のお芝居では、印象が変わる事も多く、

新しい発見もあります。

 

2, 俳優と話し、特技を聞き、観察する

現場でのお芝居の前に、できるだけお話をしたりできる時間があると、

人間的にどんな人物かも掴め、こちらが演出する際の助けにもなります。

また、その方の特技や癖(良い意味での癖)などが分かれば、

脚本の方に組み込んだりする事もできます。

例えば、Aさんという女優さんがいて、その女優さんの特技がピアノだったりすれば、

僕が書いた脚本の中にピアノを弾くシーンがあっても良いなぁ…とか考えられるし、

脚本と監督を兼任している自分だからこそ、臨機応変に対応できたりします。

ですので、出演者に特技は必ず聞くようにしています。

ベテランの俳優さんの場合、

答えてくれない場合もあるので、そういう時は事前にこちらが趣味や特技を調査する時もあります。

 

また、映画に関係なくても、出演者の事を観察するようにしています。

意識的に観察しているというよりも、もともと人間観察が好きなので、

そうなってしまう…と言った方が正しいかも。

それはネガティブな面でもそうです。

例えば、Bくんという男の子役がいたとして、

僕の前ではハキハキと敬語を使って受け答えできる子であっても、

ママの前だと生意気だとか、注意散漫気味だとか、実際に会って話すと

いろいろな所が見えてきます。

そういう予備知識を入れながら、現場へ向かう。

事前の情報(俳優の人間としての人となり)と、

現場でのタイムリーな真実(実際のお芝居)を擦り合わせる感じですかね。

 

3, 現場では、”視線の動き”に注目する

 

現場でのお芝居の際、俳優に対して、演出家はどこを見ているのでしょうか。

全部を見ているつもりなんですし、本当はすべてを見ていたいのですが、

正直言うとすべての動きや動作を追いかけられていません。

僕の場合は、俳優の”視線”  ”目”   の動きに特に注意して、

現場でお芝居を見ています。

 

何か芝居が上手くいってないとき、何か不自然に感じる時があります。

 

そういう時は、俳優の目線が定まっていない時が多いです。

あっちみたりこっちみたり、なんとなく緊張が抜けていない状況とでも言いましょうか。

そんな時は、目線の指示をする所から開始するようにしています。

具体的には俳優にお願いする事は

「相手の目を見てもらえますか」

「このセリフの時には机のリモコンを見て貰い、次のセリフでは

相手の目を見てもらえますか?」

と言うように、一個一個指示してお願いする感じはいかがでしょうか。

 

シナリオに書かれている場面にもよりますが、基本的に、演じる方の目がキョロキョロしていたり、

視点が定まっていない場合、なかなか緊張している事が多いです。

そんな時は、お芝居の中でどこを見るか。

どこを見ればいいのかを考えるのはいかがでしょうか。

 

 

4,わかりやすい言葉で俳優に伝える

自分みたいに俳優出身でない、俳優経験のない人間は、

なんというか、俳優に対して具体的な言葉。射抜くような言葉で伝えられないなぁーというジレンマがあります。

 

とにかく悩んでいる俳優がいるとき、具体的な指示なりお願いをするように心がけています。

「指示」なんて書くと偉そうですが、とにかくシンプルに言う。ややこしく言わない。

もし感情の説明をしたいのであれば、「〇〇な感情をしているように見えるので、動き的にこうできませんか?」

みたいな言い方をしています。

人間の出来ている優しい人格の俳優さんであれば、演出家の意図を汲み取ろうとしてくれますが、

そうじゃない場合もあるので、極力シンプルに伝える事を自分は心がけていますね。

自分としては、相手に合わせる・アジャストしている印象です。

 

5. 最後は背中を押してやる

 

最後は背中を押してあげたいです。

俳優とうまくいかない事もそりゃありますよ。

 

僕の場合だって、うまく関係性を結べたケースも、そうでない時もあります。

 

でも、最後には「背中を押してあげたい」と思っています。

あれやるな!これやるな!  とダメダメと相手を萎縮させるのではなく、

最後はよし!さぁやってみて! と背中を押すような意識を心がけています。

補助輪付きの自転車に乗る俳優の後ろで自転車を支えながら、

最終的にはさぁ行け。乗れるようにがんばれ! と演出家として手を離したいです。

 

映画は結局、そこに登場している人物が魅力的に見えるかどうか。がとても大切です。

半分は演じる俳優のチカラ。もう半分は既に作られた台本のキャラクターだと思っています。

だから、俳優に対しては、しっかり台本を読んでくれる人と一緒にやれたら嬉しいです。

 

最後にもっとも大事な事

失敗をして、そこから次へ繋げる…そういう意識もとても大事だと思います。

自分が良い作品を撮る事も大事ですし、良い作品になるために頑張りますが、

1番は作っている工程を楽しみ気持ちを共有する事だと思います。

 

 

 

Follow me!

この記事を書いている人 - WRITER -
榊 祐人。 映像キャメラマンや、映像演出などの仕事をしている。 大学の頃から映画の脚本を習いはじめたのがきっかけで、 今も映画を観るのも作るのも好き。コンスタントに映画を制作する事が目標。

- Comments -

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

Copyright© 胸張って『映画監督』✊ / さかき ゆうと , 2021 All Rights Reserved.

PAGE TOP